わんこと紫陽花とラーメン
梅雨らしい天気が続くけれど、明日から7月なので海開きになる海水浴場も多い。
澄んだ心でお寺へ
梅雨といえば紫陽花だろうとふと思いついたので、
わんこと少し遠めの散歩をして紫陽花がたくさん咲いているお寺に行ってみることにした。
ところが、目的地に着く前にポン吉のお腹が鳴り始めた。
ポン吉の腹時計は正確で、ちょうどお昼時だった。
もともとの予定は、お寺まで行って家に戻ってから少し遅めの昼食をとるつもりだった。
それにわんこを連れてるから、食事はできないだろうと思いながら歩いていると、見覚えのあるラーメン屋の看板が目に入ってきた。
しかしここで食事をしてお寺に行ってると帰るのが予定していたより遅くなるので、お寺は断念しなければいけない。
立ち止まっているポン吉をわんこは不思議そうに見つめていた。
ポン吉はラーメンか紫陽花か悩んだ。
煩悩には勝てない
悩んだのは一瞬だった。
こういう時の判断はなぜか即決で、すぐ行動にうつすことができる。
次の瞬間にはラーメン屋で
「こってり!」
とオーダーしていた。
わんこは店の近くにつないでおいた。
ポン吉のわんこは、少し臆病なところがあるので独りにされるとじっとして動かなくなってしまう。
先日も、ポン吉がスーパーで買い物をしている間、スーパ―の入り口付近にある犬をつないでおく場所で待たせておいた。
するとポン吉がスーパーの中からわんこを見てみると、何故かリードが外れていた。
すぐにわんこのところに行きたかったが、ちょうどレジで精算中だったので少し時間がかかった。
レジ待ちしている間、わんこを見ていると、リードが外れていてもちゃんとお座りしてスーパーの出入り口の方を見つめていた。
今日も同じようにラーメン屋の方を見つめていた。
あまり待たせては申し訳ないと思いながらも、ラーメンに加えてチャーハンも注文していたので結構時間がかかってしまった。
お寺に行くのはあきらめて、家に戻ることにした。
途中の遊歩道のところどころで紫陽花がきれいに咲いていた。
目的の紫陽花ではないが、今日は久々にラーメンも食べれたし、近所で紫陽花も見れたのでなんだか得したような気分になった。
しかし、食欲という煩悩をしずめないと、いつまでたってもお寺で花を愛でることはできないのかもしれない。