男でも座ってオシッコ(座りション)するのが常識
ポン吉の家のトイレの便器から水が漏れていたので業者に修理を依頼した。
修理業者に見てもらうと、修理では対応できないので新しい便器に交換することになった。
業者の方に便器の最新カタログを見せてもらい、いろいろと説明を受けていると、
今のトイレは便器というよりも、家電に近い気がした。
最新の便座はとにかく機能が満載で驚かされる。
男が座ってオシッコするの?
最近の便器は勢いよくオシッコをしても跳ね返りにくいように工夫がなされている、と業者の説明を受けた後に、
ポン吉が「でも男性の場合はちゃんと便器の中にしないと、せっかくの機能もね‥‥」と言うと、
業者は目を丸くしてポン吉を見ていた。
その業者は、
「もしかしてですけど、立ってオシッコされてますか?」
とポン吉に聞いてきた。
当然、ポン吉は「そりゃ、男ですから便座を上げて立ってやってます」と答えると、
業者の方も男性なのだが、すごく物珍しげにポン吉を見ていた。
すでに座りションは常識?
その業者によると、
「今は男性でも座ってオシッコをするようになってきてます」
とのことだった。
えっ、まじ?
ポン吉は自分が時代に取り残された気がして、少し恥ずかしく感じた。
後日、ポン吉の周囲の男性数人に尋ねてみたところ、
家族の中で男性が1人だけという人の場合は、高い割合で座ってオシッコをしているようだった。
ただポン吉が尋ねた男性たちは皆、朝から晩まで働きに出ているので、家のトイレは1日に2回くらいしか使わないから慣れれば平気とのことだった。
しかし、ポン吉は専業主夫なので家でトイレを使う回数も家族の中で1番多い。
はっきり言って、オシッコのたびに便座に座るという行為には抵抗を感じてしまう。
それに面倒くさい。
しかも、奥さんや娘たちからも現時点で苦情はない。
ただ、本当は彼女たちに嫌な思いをさせているのかもしれない。
現実に見比べたことはないが、女性専用トイレより男性専用トイレのほうが汚い気はする。
でも50年ほど続けてきたポン吉のトイレのスタイルを今さら変えるのは難しい。
和式便器から洋式便器にかわった時もオシッコはどちらも立ちションだった。
そう簡単に、習慣は変えられない。
結局
新しい便器と便座に交換した後も、ポン吉のトイレスタイルは変わっていない。
でも、世の中の流れが和式便器から洋式便器に変わったのと同様に、男性のオシッコスタイルも座ってするのが常識的マナーになる日がくるかもしれない。
いや、もしかしたらポン吉が知らないだけで、
すでに世の中の男性たちは、「座りション」を常識的マナーとして実行しているのかも。